この映画について
自由の国アメリカの反ユダヤ主義を描く『紳士協定』は、ユダヤ系移民の娘としてニューヨークに生まれたローラ・ホブソンが1947年に発表した同名の小説が原作。監督はこの作品でハリウッド映画界に確固たる地位を築くことになる社会派監督エリア・カザン。赤狩りの脅威の中、1948年第20回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、監督賞、脚色賞、編集賞の7部門にノミネート、見事作品賞、助演女優賞、監督賞を受賞した作品。
この映画の魅力
雑誌記事執筆のために「ユダヤ人となる」ことを選択した主人公が受ける差別、そしてニューヨークで出会った女性とのラブロマンス。シンプルなストーリー展開ながら、誰もが避けたくなるような偏見や差別に対して直球勝負で問題を突き付ける骨太の作品。
この映画のキャスト
主演は誠実で正義感溢れるキャラクターを最も得意とするグレゴリー・ペック。魅力的な編集員を演じたセレスト・ホルムは本作で助演女優賞を受賞。
この映画の英語について
デリケートな社会問題を扱っていることから、英文と内容がどちらも充実しており、英語学習者はこの英語のスクリプトを読み、理解するだけでも英語力アップにつなげることができる貴重な教材の一つである。
リスニング難易度表と目次
スクリーンプレイ編集部が独自に採点したこの映画の「リスニング難易度」評価一覧表です。リスニングのポイントを9つの評価項目に分け、通常北米で使われている会話を基準として、それぞれの項目を5段階で採点。また、その合計点により、映画全体のリスニング難易度を初級・中級・上級・最上級の4段階で評価しました。結果、この映画は総合25点。レベル上級の教材です。
日英見開きページの編集
スクリーンプレイ・シリーズは左に英文、右に日本文の見開きページでバイリンガルの編集です。ト書きもセリフも完全な対象レイアウトですからとてもわかりやすい。左ページの右欄には英単語や文法など英語・語彙にかかわる説明が、右ページの右欄には登場した固有名詞やストーリーの背景、歴史、セリフの意味するところなど色々な方面からの詳しい解説を編集しています。
コラムと著者関係者
この書籍には、冒頭カラーで印刷された「この映画について」などの定番テーマを含む11のコラムが収録されています。以下に紹介したのはそのひとつ「この映画から覚えておきたいセリフ ベスト10」と題するコラムです。実際には右ページにもコラムは続きますが、ここでは割愛しています。その他、本書の製作に関わった人々はすべて奥付に紹介しています。
書籍情報
仕 様: 四六変形判、208 ページ
定 価: 1,400円(本体価格)
発行日: 2014年10月10日発行
出版社: 株式会社 フォーイン
スクリーンプレイ事業部
ISBN 978-4-89407-522-1
映画情報
監督: Elia Kazan
出演: Gregory Peck / Dorothy McGuire / John Garfield / Anne Revere / Celeste Holm
会社: 20th Century Fox
制作: 1947年
リスニング難易度表
評価項目 | 易しい → 難しい |
---|---|
会話スピード | 12345 |
発音の明瞭さ | 12345 |
アメリカ訛 | 12345 |
外国訛 | 12345 |
語彙 | 12345 |
専門用語 | 12345 |
ジョーク | 12345 |
スラング | 12345 |
文法 | 12345 |
合計 | 25点(上級) |